DDFの江ノ電情景レイアウト
江ノ電レイアウトって要するにこれですよね。〈ディディエフ社〉鉄道ジオラマ/江ノ島電鉄 -- 商品詳細/ライトアップショッピングクラブ
これって「モノを作る」ということの意味的にはどうなんだろうかと思ったので少し書き散らしてみる。とりあえず、自ら「DDF」の名を出している以上「盗作」と呼ぶのも無理があると思うので著作権云々の話はここではしません。
こういう「人のもの(表現というべきか)」を使って何かをするということでいくつかパターンを考えてみると、こういう感じになるでしょうか。
- TOMIXカタログや鉄道模型雑誌に掲載されているトラックプランを拝借してレイアウトを作る
- 他の人が制作した鉄道模型レイアウトを鉄道模型シミュレーターで再現する(今回の事例)
- 他の人が制作した鉄道模型シミュレーターのレイアウトを自分で一から組み立てる(模写のようなもの)
- 他の人が制作したレイアウトを自分のレイアウトの中に組み込む(おいちゃんが以前のレイコンでやっていた事例)
- 他の人が制作したテクスチャー・スクリプト・「ポータブル編成」を自分のレイアウトの中に組み込む*1
「マッシュアップ」というカッコよさげな言葉もあるようだけど、どこまでが作った人の作品(2次創作)と呼べるかどうか、境界線はどのへんにあるのか。何であれとにかく自分が手を動かして作った以上自分の作品には相違ない、という考え方の人もいるでしょう。元ネタの作者が「自分の作品(あるいはアイデア)を利用してくれてありがとう」と思ってくれるかどうかは「自分のオリジナル」かどうかには影響しないと思うので判断材料にはならない。
2ちゃんやニュー速VIPあたりの「まとめブログ」がフリーライダーとしてバッシングの対象になる一方で、話題になっている内容がコンパクトにまとめられて便利だからと歓迎されたり、まあ善悪は単純に評価できんのでしょうけども。ニコニコ動画やYouTubeでテレビ番組を録画したものを垂れ流す行為にもそういうプラスとマイナスの評価が相半ばするという部分はある。
「初音ミク」的観点でいうと、上記の江ノ電レイアウトは「なになにという曲を初音ミクに歌わせてみた」という形態に近いですかね。楽曲の場合はJASRACに使用料を払うことで著作権の問題は(きわめて簡便に)クリアできるのだが、むろんそれで「オリジナル」であることが担保されるわけでもないでしょう。
で、オリジナルでない作品をネットで公開するのはけしからんかそうでないか、については未消化のまま保留します。「レイアウトコンテスト」が応募作品のオリジナリティの有無(または多い少ない)を評価対象にするか否か、あるいはオリジナルの要素が少ない作品や「マッシュアップ」を標榜する作品でも許容する方向性なのかどうか、が私の関心の対象です。過去にghostさんが書いたVRM入道 - レイアウトコンテスト参加者に援護射撃しようと思う件という記事もその辺の曖昧なところに対して打った「アクティブソナー」ではなかったかと思っています*2。
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レイアウトコンテストの応募条件の一つ「未発表作品」の条件に関して。2007年9月。
- VRM入道 - レイアウトコンテストの“未公開作品条項”について -- 既存のテクスチャー・リソース・スクロール等を再利用することに関しての言及あり。
- such a cool: レイアウトコンテストは未発表作品しか受け付けないそうですね -- コメント欄に「某スーパーバイザー」の見解(と称するもの)が転記されている。かなりいい加減な基準らしい。
レイアウト自体を他の場所で公開していてもOK
という解釈も一応可能。